open
close

縁プロジェクト_vol.04

日本が誇る伝統技術。
その素晴らしさを世界に広めたい。
岡崎 守隆
株式会社Hill High Bridge
代表取締役会長
岡崎 守隆氏
PROFILE

株式会社第一勧業銀行(現・みずほ銀行)に勤めた後、ヒラキ株式会社、株式会社テイクアンドギヴ・ニーズで経営企画に携わる。その後、ものづくり事業をサポートする株式会社Hill High Bridgeを設立。自らが日本と海外の架け橋となり、成長企業の発展を支える活動をしている。

「Revive“REAL”,with your smile ~想いをカタチに~」をモットーに掲げ、
衣食住にわたり本物にこだわるものづくりの事業展開をサポートしている株式会社Hill High Bridge(東京都中央区)。
その代表を務める岡崎さんに、ものづくりへの想いを訊いた。

今、本物が求められている。

大量生産された商品に飽き足らない消費者が増えてきたように思います。

はい。マイスターと呼ばれるような方々の作品を手に取ると、ぞくっとしますよね。それは触れることでつくり手のこだわりが伝わってくるからで、まさしく本物ならではの体験です。
本来、日本の伝統的な技術は、「わび・さび」に代表される美意識に裏打ちされたこだわりを持ちつつ、真に望まれることを引き出すもてなしの精神を兼ね備えた、極めてクオリティの高いものです。
それが現代では、効率一辺倒で画一的なパッケージ商品ばかりになってしまい、消費者が本当にほしいものがないという意見をよく聞くんです。
だからこそ、自分の役割として、現代の感覚にマッチした、なおかつクオリティの高いものづくりのあり方を発信できればと思っています。

お客さま本意のものづくりに価値がある。

最初からものづくりへの思い入れが強かったのですか?

そうですね。もともと父が料理人で自分も料理が好きだったので、味や色彩を通して、ものづくりのクオリティへのこだわりを持っていたんです。
直接のきっかけは第一勧業銀行にいる頃、オーナーの方々から商品やサービスのお話を聞いて興味をもち始めたことで、思い切って20代で事業会社に転身しました。
転身先のヒラキ株式会社は、自社開発の靴を核に店舗販売と通販を展開し、安くていいものをつくることに長けた会社です。そこで通販の仕組みづくりに携わりながら何度も工場に足を運び、商品開発にも関わりました。
次に籍を置いた株式会社テイクアンドギヴ・ニーズは真逆の世界でした。ウェディングをパッケージではなく、お客さまのためだけのオリジナルな提案をすることで、何百万円という価値を理解していただく。そのプロセスがマーケティングの対象となりました。
こうした両極端の経験を踏まえて、自ら会社を起こすにあたっては「クオリティの高いものを消費者にとっても価値あるものに変えたい」と願う企業のために、自分がもっているものを全部出し切りたいと考えたんです。

普遍的な価値観と柔軟な対応。

「住宅」というものづくりは、まだまだつくり手目線が支配的です。

そうかもしれません。新築の着工件数が減っている現状で企業がお客さまから選ばれるためには、決まった型にはまらず潜在的なニーズを導き出せるかどうかが課題です。他の分野でも、既に気づいた業界は変わってきています。住宅業界はこれからではないでしょうか。
もちろん確固たる考え方とこだわりのない浮ついたブランドなんて、時代が変われば消えてしまいます。長く続くブランドは、ものづくりがあってストーリーがあってコンセプトがあります。普遍的な価値観は変えず、ライフスタイルの変化には柔軟に対応する。そうあるべきだと思うんです。

マイスターの技を世界にアピールしたい。

藏持ではじまった縁プロジェクトも、ライフスタイルの提案が主軸なんですね。

そうです。蔵持さんの家づくりのベースになっている数寄屋は、かつて茶道や華道といった本物のライフスタイルを極めた人が住むこだわりの家でした。その伝統を生かしつつ、現代の暮らしを熟知したあらゆる分野のマイスターと手を組み、お客さまのニーズに寄り添った提案を行う。そのためのベースとなるのが縁プロジェクトなんです。
たとえばハンガーメーカーやテーラーの方々は洋服を適切にしまうノウハウを持っていらっしゃいます。そのこだわりを生かして、型くずれしないハンガーできれいに収納できるクローゼットを共同開発しています。
開発だけではありません。海外の住環境を日本と比べると、意外に豊かではありませんから、縁プロジェクトを通して、日本のすぐれた住文化や伝統技術を海外にアピールするチャンスだと考えています。
私は東南アジアでグローバルデザイン&日本クオリティのドレス販売事業を展開し、潜在的にライフスタイルへのこだわりがあることを実感しています。縁プロジェクトは海外においても市場を創出できると確信しており、藏持さんの想いを一緒に海外に発信していきたいです。
藏持さんの拠点、茨城には日本が誇れるものがたくさんあります。木材もその一つです。茨城は成田から近く海外の窓口ですから、海外の方に本物のものづくりに触れてもらう拠点にし、縁プロジェクトで家をつくりたいという人を世界にふやしたいですね。

pagetop